2019年3月
香港発台北行きエバー航空BR870便にてB777-300ER型機ビジネスクラスに搭乗しましたので紹介します。
エバー航空の777型機には、総座席数が333席のもの、323席のもの、そして353席の3種類の座席配列があります。
353席タイプに限ってはエコノミーが3‐4‐3配列のハイデンシティ仕様になっていますが、それ以外はビジネス1‐2‐1配列、プレエコ2‐4‐2配列、エコノミー3‐3‐3配列になっています。
今回は333席タイプに搭乗しました。
ビジネスクラスは1列から7列までの前方部と8列から11列までの後方部の2区画に分かれており、今回は事前座席指定で前方部の3Kを確保しました。
それでは早速機内です。配置は多くの航空会社で主流になりつつある、進行方向に向かって座席を斜めに配置したヘリンボーン型です。
香港人の同僚は「プライバシー度が低くいし快適度も低いんでイヤ」といつも言っていますが、自分はそこまで気になりません。リージョナル機材や短通路機のビジネスは避けますが、フルフラットであれば御の字です。
座席には既に枕とノイズキャンセリングヘッドホンが置いてあります。
席に着くと、担当の方が自己紹介とウエルカムドリンクの希望を訊きに来てくれました。多くの航空会社が何種類かのドリンクをお盆に載せ、どうですかどうですかとやって来る押し売り型が多い中、一人ひとりに聞いて周るのは丁寧ですね。
ドリンクとおしぼりを持って来てくれたついでに、ブランケットとスリッパがいるか聞かれたため、スリッパをお願いします。
そして食事とドリンクのメニュー。写真では分かりづらいですが、メニューのサイズが今までの航空会社の中で一番大きかったです。
しばらく間をあけて、順番に食事の希望を訊きに周りだしました。この区間は時刻表上のフライト時間は1時間40分ですが、香港空域混雑による慢性的な遅延により30分はダイヤ調整に充てられています。ですので実質の飛行時間は1時間10分。離陸前にやることが多く、客室の方は目に見えて大忙しです。
食事は2択で、ドリンクもかなりの取り揃えでしたが、オーダーを取り終えるとメニューを半ば強制的に取り上げられたため写真がありません。会社の指示で再利用しているようですね。どおりで大きくて立派なメニューだったわけです。
ちなみに食事は「タラのローストとオレッキエッテ」を選択。ドリンクはドイツ産白ワインとエバー航空オリジナルカクテルをオーダー。
そしてお願いしていたスリッパを持って来てくれました。1時間ちょっとの短距離路線でスリッパを提供しているのはこれが初めてかもしれません。
そしてシート周り詳細です。
通路側にはコートフックと機内誌・安全のしおり入れがあります。
足元は十分な広さがあり、雑誌や新聞を入れられるラックそして小物入れがあります。
窓側のサイドテーブル脇にはさらにマガジンラックがあり、コントローラー、USBとAC電源、読書等そしてシートコントロールがあります。
収納力は十分ですが、これらは全て離着陸時にモノは置けませんので注意です。
そしてノイズキャンセリングヘッドホンです。よく考えたら、台北東京間の日本航空ビジネスクラスですら安物ヘッドフォンだった(レビューはこちら)のに、1時間ちょっとのフライトで提供とはほんと凄いですね。
そして離陸してベルト着用サインが消えると客室の方は大急ぎで食事の準備にあたります。
食事のサービスが始まると降下開始まで時間がなさそうなので、こちらも急いでフルフラットにして写真を撮ります(笑)
日本人の平均体型であれば十分快適に寝れる広さです。
さて、ほどなくしてミールサービスが始まりました。まずはテーブルクロスです。白いテーブルクロスを使う会社が多い中、変わったデザインのクロスです。
食事はトレイに載せてワンステップでサービスされます。パンは後ほどバスケットに入れて周って来てくれました。
機内食で魚系をオーダーすると中がパサパサということがよくあるのですが、こちらのタラは中までジューシーで良く出来ていました。
エバーグリーンスペシャルはメロンリキュールとウォッカをスプライトで割ったものです。
ウォッカが苦手でなければ是非試してみましょう。
さて、メインを食べ終えてまだフルーツ・デザートに手が届いていない時点ですでに食後のコーヒーが運ばれてきました。
よく見ると到着まで35分です。さすがに一時間ちょっとの飛行時間。離陸と着陸の時間を除けば、ほとんど食べて終わりな路線です。
食事を下げてもらって最後にコーヒーで締めます。温かいおしぼりも持って来てくれました。
さらに最後にキャンディーやミントなどのお口直しまで。
あいにくの曇天な台北桃園国際空港には定刻に到着。サービスてんこ盛りなフライトでした。
【総評】
これだけの短距離線であれだけのフルサービスを展開するのは驚きです。アジア系の中でもサービスレベルが突出していて、ハードのみならずソフト面でも快適に過ごすことができました。
ただ、敢えてこの短距離路線に限って評価すると、ANA同様スカイトラックス社のファイブスターを受賞するなど会社がサービスに力を入れているため、客室の方はあれもこれもこなさなければならず、笑顔の中にもやや殺気立った忙しさが見えたのが印象的でした。顔は笑っていますが「とにかく全部こなさないといけないから時間がないのっ」的な感じと言ったらいいでしょうか。以前ドラゴン航空(KA)とキャセイ(CX)で同路線(香港→台北そして台北→香港間)を利用した時はゆったりとしていてそんな慌ただしさは感じなかったので、やや会社がサービスマニュアル等でプッシュし過ぎてるのかな、などと深読みしてしまいました。
とはいえ、このアジア系のサービスに慣れてしまうとヨーロッパや米系には乗れなくなってしまいます。
【最新鋭】エバー航空787型機ビジネスクラスレビューはこちら。
【他の台北-香港間のフライトと比較する】
キャセイドラゴン航空ビジネスクラス搭乗記はこちら。
大変参考になりました
いつもはチィナエアーラインのビジネスしか経験がなく エバー航空ビジネスはチャイナより少し高いので手が出せませんでした 苦笑
詳細分かりました 有難うございます
コメントありがとうございます。
エバー航空は成田線と関西線の一部に最新の787型機を投入しており、日本各線にも順次導入するようです。同787型機のレビューも載せておりますのでよかったらご覧ください。
マイクあるふぁ