2019年9月
香港発上海行きHX248便にて香港航空A330型機のビジネスクラスに搭乗しましたので紹介します。
香港航空(HX)のA330‐300型機ビジネスクラス座席配置は、旧型と新型の2種類がありますが、今回は事前予約画面から新型の1‐2‐1配置と判別。窓側はご多分に洩れず窓寄りと通路寄りがあるので、窓寄りの18Aを指定しました。
窓寄りはA・K席、通路寄りはC・H席なので分かりやすいですね。
さて、当日空港へ向かいチェックインを済ませます。そうすると搭乗券、ラウンジ招待券と一緒に「保安検査優先レーン」券をくれます。香港国際空港は上級会員向けの保安検査優先レーンが無いことで有名でしたが、最近ようやくできたようです。
ラウンジに関しては後日、別記事で紹介します。
さて、搭乗時刻になったためゲートへ向かおうとするとアプリの自動通知でゲート変更の知らせが来ます。ちょっとイヤな予感です…。
ゲートに着くと、既に搭乗が始まっています。係員に搭乗券を渡すと、事前に用意された束にある券とすり替え、スキャン。「機材変更で18Aから17Aへ座席を変更しています」と。
イヤな予感的中です。それにしてもなんで列を変更?これだと通路寄りの席では、と頭を過りましたが、ここでゴネても仕方ありません。
しかも、ボーディングブリッジの搭乗ゲートから、バス搭乗のゲート変更となっていて、よりテンションが下がります。
長いこと空港内をバスで走り、沖止めになった機体に到着。自分の席、17Aへ向かいます。
すると何と…、通路寄りの窓席と思っていたらお隣さんがいるではないですか。
そう、旧型の2-2-2配列のビジネスクラス機材に変更になっていたのです。
これはテンション下がりまくりです。話しを聞くと、本来使用するはずだった機体に不具合があり、どうしても修理が間に合わなかったため、予備機に直前で変更になった、と。道理でやたら遠い沖止めスポットに連れて来られた訳ですね。
とは言っても、往復とも1‐2‐1配置の機材より往路と復路で違う座席タイプの方が、両方紹介できるのでレビューアー的に良しとしましょう。
ちなみに成田-香港間も1日3便運航されていますが、そのうち2便にこの機材が投入されています(執筆時調査)。
それでは機内です。座席はこのような感じ。
赤は中華圏ではおめでたい色とされていますので、日本人の自分にはちょっとどぎつい感じですが、きっと幸運を呼び込んでくれるのでしょう。全然ラッキーな気にはなれませんでしたが。
足元はこの通り。
個人モニターの下には小物入れがあり、ヘッドフォンが入れてあります。
肘掛けにはシートコントロールとエンタメ用のコントローラーがあります。
反対側には収納式テーブルそしてAC電源やUSB、雑誌などが入れられる収納スペースがあります。
シートのデザイン・製造会社は、以前紹介のフィジー航空のビジネスクラスと同じようですね。
こちらは白を基調としたデザインとレザーシート採用で、印象もだいぶ変わります。
席に着くと、ウエルカムドリンクとおしぼりを持って来てくれます。
座席にはあらかじめ枕とブランケットが置いてあります。
この紫色、個人的に好きです。
座席ポケットの内容物は、機内誌に免税品カタログなどお決まりのものです。
さて、着席してウエルカムドリンクを飲み終えてしばらく経ちますが一向に出発する気配がありません。5分程するとバス2台目が到着し、乗客第二弾がご搭乗。さらに5分程待って、3台目が到着。
やっとのこと搭乗が完了し、ドアクローズ。今日のビジネスは満席です。
離陸すると客室の方は早速、食事の準備に入ります。
離陸前に配られたメニューです。今回はチキンピカタか担々麺のチョイス。
香港といえばやはり担々麺でしょう。
と思いましたが、今回はチキンにすることにしました。重い麺類は腹に来そうです。
アルコールもおススメしてくれましたが、スパークリングウォーターで我慢します。
まずはテーブルクロスを引いてくれて、ナッツを持って来てくれましたが、その直後に食事が到着。
このチキンピカタ、見てくれは良くありませんがチーズと味付けが絶妙で、とても美味。リゾットは太りますのでそこそこに、ピカタは簡単に平らげてしまいました。
そしてデザートのダークチョコレート・ラズベリームース。これも相当おいしかったです。
食後は香港ミルクティーで締めます。
マグカップのデザインがまるで香港エクスプレスのようです。
着陸までの残りは座席を倒してゆっくりしました。フルフラットにはなりませんが2時間程度のこの路線ではリクライニングで充分です。
【総評】
2-2-2という旧式配置のビジネスクラスでテンションは下がりめでスタートしましたが、それをも忘れさせる客室の方々の素晴らしいサービスにとても感心しました。みなさん、笑顔で丁寧な接客です。
着陸前の降下中、シートベルト着用サインが点いているにも関わらず、中国人のおっさんが立ち上がり頭上の荷物入れから何かを取り出しました。キャセイだと客室の方がすぐ飛んで来て「座って下さいっ!!」と半ば強制的に棚を閉められますが、当便のチーフはすっと横に立ち、笑顔でその様子をながめ、男性が荷物を入れて棚を閉めると何も言わずに笑顔で戻って行きました。とてもスマートですね。
確かに中国本土の方は決まりを知らない、または守らない方が多いので、客室の方もイライラすることが多いとは思いますが、香港航空の印象はこれだけでもアップしました。
そして、香港航空のビジネスクラスは常に大手より安いのも魅力です。東京-香港間でもJALやキャセイが15万円からなのに対し、香港航空は9万円台からあります。
特定のアライアンスに属していないのが残念ですが、サービスの質や食事など大手にも負けず劣らずで、個人的にはこれからも積極的に利用したいエアラインのひとつだと思いました。
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