2022年12月
台北(桃園)発 東京(成田)行きJX800便にてスターラックス航空A330型機のビジネスクラスに搭乗しましたので紹介します。
さて、今回は前々から試してみたかったスターラックス航空(JX)。コロナ前に設立された台湾の新規航空会社ですが、よりによって運航開始直後にコロナ禍が発生し全便運航停止。華々しい船出になるはずが、運航開始直後に倒産するんじゃないかという危機的状況に陥りました。しかし、苦しい2年をなんとか持ちこたえ運航再開。いま急激に日本路線の拡充、そして路線拡大に動いています。ちなみに、この会社。世界的海運大手であるエバーグリーングループの創業者兼総裁の四男でエバー航空の元社長が設立した会社です。父の死去に伴い台湾を揺るがすお家騒動が勃発し、結託した親族グループに元々居たエバーの社長の座すら追われた息子が「それなら俺が会社を立ち上げてやる」とエバーに復讐…いや、対抗する形で生まれました。日本ではあり得ないような展開ですが、さすが台湾。社会が受け入れる余地があるのが日本との違いです。
ちなみにこの四男自身もエバーでパイロットをしており、創業社長となったJXでもたびたび自ら操縦しているのが報じられています。パイロットが航空会社の社長や経営幹部にいるというのは世界的には運航や安全にプラスになると言われています(現場を理解し、利益だけでなく安全も重視する社風が生まれるため)。そのため、新規で社歴が浅いとはいえ個人的には安全性はしっかりしてると思います。
JXは既に台湾から15都市に飛ばしており、日本は札幌、東京、大阪、福岡、沖縄の5都市に就航しています。
機材は運航開始当初はA321neoのみでしたが、今回のA330-900neo、そしてつい最近、最新のA350型機が加わり、これから欧州や北米といった長距離国際線にも参入する計画で、ますます目が離せません。
さて、それでは早速見てみましょう。
まずは桃園国際空港のラウンジから。
JXは桃園国際空港では第1ターミナルを使用しています。
ラウンジへは出国審査を終えると右折3回または左折3回することになり、搭乗ゲートとは違う方向に向かうので、空港内の表示に注意が必要です。
とてもおしゃれなラウンジ入口。JXではギャラクティックラウンジと名付けています。日本語で言うと「銀河系ラウンジ」でしょうか。宇宙や星をテーマにしている航空会社ならでは(ちなみにJXの台湾語表記は星宇航空)です。
入ると一人ひとりにアテンドが付き、席へと案内してくれます。
まずは、メニューから食事の希望を訊いてくれます。今回はA.豆乳朝食セット B.チーズバーガー C.豚骨ラーメンからの選択。今回はバーガーをお願いします。
それ以外は自由にビュッフェから取ります。
ソフトドリンクはキャロットジュースやお茶、サンペレグリノの炭酸水などグレードの高いブランドを用意しています。
アルコールやスピリッツ類。
アイスクリームに生ビールサーバーはアサヒのスーパードライ。
ホットミールはパスタやリゾット、ボイルドエッグや蒸し物など。
ガーデンサラダにフルーツも。
コーヒーと紅茶やハーブティーなどのティーコーナー。
そしてプリンやチーズケーキなどのデザートコーナーまで。
凄いですね。
一通り見て回って席に戻ると、頼んでおいたバーガーが来ました。京盛宇の冷たいお茶と一緒に頂きます。バーガーは小さめですが、機内で食べる事を考えるとラウンジは基本、全て少なめでむしろ正解。
と、気づくともう搭乗時間です。元々空港に着いたのが出発の1時間10分ほど前だったので、残念なことにこの優雅な空間でゆっくりしている暇もありません。ゲートへ向かいましょう。
ちなみにラウンジ内シーティングスペースの写真がありませんが、それは人がいっぱいでプライバシーの確保が困難だったからです。広さがさほどなくやや手狭な印象が否めないのが唯一気になった点ですね。
ただ、非常に落ち着いたデザインはお洒落で豪華。食事・ドリンク類もランクの高いものを揃えていて、さすがアジアのラグジュアリーエアラインを目指す名に相応しいラウンジです。
と、飛行機へ向かいますが、歩けど歩けどゲートまで遠い…。気付けば搭乗ゲートはターミナルの果ての一番遠く。これは後発航空会社の運命と言いますか、日本でもスカイマークが登場した時、カウンターやゲートが最も不便な所に割り当てられたのは有名な話しです。ここら辺はJXがどうこうというより航空局や空港公団と大手との大人の事情ですね。ここは早く成長して大手と対等にやり合える会社になって欲しいと応援したいところです。
それにしても桃園空港公団さん、もう少し「動く歩道」作ってよ…。
そしてお楽しみ、JXビジネスクラス機内の様子は次のページへ続きます☟