2020年4月
香港郵政のEMSそして中国の運送大手「SFエクスプレス（順豊エクスプレス）」を使って香港から日本へそれぞれ荷物を送ってみましたので紹介します。
コロナ禍の中、航空貨物の需要増大と旅客便の大量運休に伴い、世界的に郵便や小包の配送が大幅に遅れています。そんな中、香港から日本へ荷物を送ることになり、1回目は香港郵政のEMSを利用し、2回目はSFエクスプレスを使ってみました。果たしてどちらが早く、安く、そして便利だったか比較しまとめてみました。
まず初めに、香港から日本へ荷物を送るには以下の5社が選択肢としてあります。
・フェデックス(FedEx)
・ユーピーエス(UPS)
・ディーエイチエル(DHL)
・香港郵政のEMS
・SFエクスプレス
最初の3社は世界的に展開する物流最大手ですね。自社で配送車両から営業所、貨物機まで全てを所有しているので自社完結しており、配送がとにかく早いという長所があります。ただ、後述しますがその分料金が高いのが難点です。
EMSは各国の郵便会社（日本であれば郵便局）同士が連携し、スピード重視で配送するサービスです。香港では香港郵政が「SpeedPost」の商品名で販売しています。
郵便局に行って、伝票に記入し、窓口で料金を支払う。詳細は割愛しますが、一般的な郵便局の流れです。梱包に必要な段ボール箱やガムテープは販売していますが、2度並ぶ手間などを考えると予め梱包して向かった方が良いでしょう。
【EMSの料金】
それでは料金です。料金は配送国と重量で決まります。今回は500g未満で190香港ドル（およそ2,660円）。
ちなみに今回の荷物は290グラムでしたが、100グラムでも499グラムでも最初の500gは190香港ドルになります。
公式HPで料金計算ができます。
https://speedpost.hongkongpost.hk/speedpost/sections/postageCalc/postageCalc.jsf
【配達日数】
コロナ真っ只中の3月30日に発送しましたが、受付で「いま荷物が大量に溜まっていて日本へは1ヵ月ほど掛かりますがいいですか？」と言われてしまいました。ニュースなどで配送に時間が掛かっているのは知っていたのでそのままお願いします。
そして結果がこちらです。
3月30日発送で4月19日到着。発送から実に21日、3週間掛かりました…。
履歴を見て分かる通り、香港での航空機への積み込みに16日掛かっています。受付で言われた通り、積み込み待ち荷物が空港施設で大量に滞留しているのでしょう。
【SFエクスプレスの料金】
さて、それではSFエクスプレスの料金です。今回の重量は600グラム程度。伝票の「計測重量」が1.0㎏になっていますが、「最初の1㎏」ということで繰り上げてるんだと思います。
送料、燃費、サーチャージ、包装箱代含め167香港ドル（およそ2,340円）。EMSの500g以上1㎏未満の202香港ドル（およそ2,830円）と比べるとおよそ2割ほど安いです。
【配達日数】
中国の労働節５連休、日本のゴールデンウィークにうまく掛かってしまう4月27日に発送しました。事前の問い合わせでは2週間から1ヵ月掛かりますと言われましたが…
5月2日、日本の地方都市の実家に到着しました。発送翌日から数えてたったの5日で到着。最初は「まずは中国本土に送られて、そこから日本行きに積み替えて…、香港で待たされ中国で待たされ、相当掛かるかも」なんて思っていましたが、とんでもなく早い！これには本当にびっくりしました。
【DHLの料金】
参考までにDHLの料金を。実際に持ち込んでいないので公式HPの料金表からの推測です。ゾーン４に当たる日本へは500グラムまでで384香港ドル（およそ5,380円）、１㎏までで449香港ドル（およそ6,290円）。
これにさらに燃費やサーチャージが掛かる可能性もありますが、これだけで香港郵政(EMS)の2倍はします。
【結論】
フェデックスなどの大手：配送は早いと思われるが料金が高い。また営業所の数が少なく、そこへ出向くまでの時間と手間が掛かる。
香港郵政：料金はそこそこ。郵便局も要所要所にあるので便利。接客も丁寧。ただ多くの人が列を作り、郵便局で時間が掛かることが多い。
SFエクスプレス：営業所での接客は不愛想だが料金は安い。しかも驚異的な速さ。アプリで宛名書きからトラッキングまで全て完結できるので一度使い方が分かるとかなり便利。ただ、普段SFのお兄さん達が配達しているのを見ると荷物の扱いがかなり手荒なので、コワレモノや精密機械は避けた方が無難でしょう。
SFエクスプレスでの発送の詳細はこちら。