2018年1月
東京-香港間往復のため、キャセイパシフィック航空CX509便(成田→香港)および日本航空JL26便(香港→羽田)ビジネスクラスに搭乗する機会がありましたので紹介します。
元々はキャセイでの成田-香港間の単純往復の予定で発券しましたが、仕事の関係で帰国が数日遅れになり、かつ帰宅に便利な羽田便に空きがあり、さらにコードシェアによるJAL運航便が指定できたため、1往復で2社のビジネスクラスが楽しめるというおいしい選択をしてみました。
それでは往路、キャセイパシフィック航空CX509便(成田→香港)ビジネスクラスから紹介します。
まずはラウンジです。キャセイ利用ですのでキャセイのラウンジが利用できますが、基本的にラウンジのレベル(広さや提供される食事・サービスの充実度など)は他国から乗り入れる外国航空会社より出発地を本拠地とする本国航空会社のラウンジの方が格段に良いという原則があります。成田ならJAL・ANAですね。キャセイはワンワールド加盟航空会社なのでキャセイ利用でもJALのラウンジが利用できます。なので今回はJALのサクララウンジに立ち寄ることにしました。
CX509便の出発は朝の9時ですので空港2時間前到着を目安にすると家を出る時は朝食抜きとなってしまいます。小腹を空かせてラウンジに直行です。
ラウンジ1階部分はくつろぎスペースと飲み物・おつまみコーナーとなっています。朝早いので人はちらほらという感じです。
階段を上がったラウンジ2階部分がダイニングスペースとなっています。
が、打って変わってもの凄い人の数です。みなさん、温かいご飯に群がっていて、たくさんあるテーブルも9割以上埋まっています。フロア担当の方は次から次へと食事の補給に大忙しです。やはりみなさん一緒のようですね。朝早いのでお腹空かせてます。
ということでダイニングスペースの写真は撮れる状況ではありません。
なんとかテーブルを確保し、JAL名物のビーフカレーを頂きます。他にも軽食メニューはたくさんありますが、あまり欲張ってあれこれ頂くと機内で頂けません。カレー一杯で我慢します。
カレーとみそ汁でお腹を満たした後、もう一度ラウンジ1階部分に降りてみますが、やはり人はまばらです。食べ物の威力は凄いですね。
静かに朝日を浴びながら読書をして待ちたい、なんて人には最高でしょう。
ちなみにこちらはキャセイのラウンジ(別の日に撮影)です。
軽食・アルコール類もそれなりに揃えてあるので悪くはありませんが、やはりサクララウンジには敵いません。
さて、それでは機内です。今回の機材はA330-300型機です。
残念ながら、短距離国際線なのでリージョナル機材です。冬場の西行きは偏西風の強い向かい風に向かって飛行するため時刻表上は5時間25分のフライトです。5時間半ともなると短距離とも言えなくなるのでライフラットのフルビジネスクラスが欲しいところです。
座席配置は2‐2‐2(左からAC‐DG‐HK)で、1列目の11Dを頂きました。
足元はこんな感じです。
個人用モニターは前の壁に固定されているタイプですが、あることに気付きました。一つ上の写真と比較すると分かりますが、A・C席はモニターがほぼ着席した人の頭の高さに位置するよう設置されていますが、D・G・H・K席はそれよりも15センチほど高い位置に設置されています。
これらの4席は常に上を見ていないといけないので首が痛くなりそうです。ましてや席をリラックスポジションにした場合はそれが顕著になりそうです。1列目を希望する場合はA・C席がおススメです。
朝食はリフレッシュメントとメインの2段階サービスです。
ワイン・ドリンクリストはありませんでしたが、一通り取り揃えてある感じです。
まずはフレッシュフルーツとパンのサービスです。
メインは3つからのチョイスです。カートに全て載せて見せてくれますので、メニューからだけではなく見てからも考えられます。メニューから想像したものと現物が違うこともあるのでこれはうれしいサービスですね。自分は海鮮やきそばがとても美味しそうに見えて悩みましたが、オムレツにしました。
オムレツはふわふわで美味しかったですが、ハッシュブラウンはオムレツとその下の汁を吸って柔らかくなっていて残念でした。ハッシュブラウンはクリスピーなのが好きなので。
食後は座席をスリーピングポジションにして爆睡しました。ライフラットにはなりませんが、滑り台のように落ちることもありません。ただ、上半身・下半身・足元が一直線フラットにはなりません。リクライニングシートという感じです。
最後に座席のコントローラー系です。シートポジション操作もシンプルですね。
さて、それでは復路の日本航空JL26便(香港→羽田)ビジネスクラスの紹介です。
チェックインの際にはカンタス航空のラウンジを案内されましたが、やはり本拠地キャセイのラウンジに向かいます。
キャセイのラウンジは複数ありますが、第1ターミナル出国審査南口を出てエスカレーターで1階へ降りた、搭乗ゲート2番近くにあるラウンジを利用してみました(詳しいラウンジレビューは【完全版】キャセイ全ラウンジ紹介をご覧ください)。
やはり本拠地、ラウンジのスペースは広く、様々な座席が用意されています。自分はこのテーブル付き一人ブースがなにげに好きです。丸なのでデッドスペースを多く生み占有面積を大きく取るので運営側には泣かせかもしれませんが、適度にプライバシーがあり気に入っています。
一つだけ残念だったのはAC電源が香港プラグ型ひとつだけだったことです。これではアダプターがないと充電できません。
ラウンジの中ほどには軽食コーナーがあり、主に洋軽食が用意されています。
そしてラウンジを進んだちょっと奥まった先にヌードルバーがあります。ここではカウンターで6~7種類ほどのメニューから麺類がオーダーできます。自分はワンタンヌードルと餃子をオーダーしました。
このワンタン、エビのほのかな甘みが口の中で広がり、何杯でもおかわりしたいほど美味でした。
さて、それでは機内です。
機材は777‐200型機。HP上では香港線の座席タイプはJAL SKY SUITE IIIとなっていますが、うーん残念、JAL SHELL FLAT SEATです。「一部日程は座席仕様の異なる機材で運航」と但し書きがあるので可能性は予想していましたが、古い座席タイプ、残念です。
座席配置は2‐3‐2(左からAC-DEG-HK)で1列目の1Eを頂きました。シートピッチはキャセイが2窓半だったのに対し、JALは3窓半、A330とB777の違いもありますが、かなり広い印象です。
ページ上部の足元写真と比較すると一目瞭然、キャセイより断然広いですね。
東行きのため偏西風の追い風に乗り、所要時間は3時間50分です。食事はワンステップでサービスされます。
和食か洋食の2択で、和食をチョイスしました。日本航空に乗れば和食を選択しない理由はありませんね。JALの本領を期待するところです。
和食の詳細はこちら。
そして洋食です。
ドリンクサービスの後に食事がやってきました。
うーん、どれもおいしく、素晴らしいですね。お腹も心も満たされます。俵ご飯もふっくら美味しく、しばらくプロパーな日本食にありついていなかった身体が喜んでいます。
隣の方が牛フィレステーキを食べていましたが、和食のチョイスで正解でした。
ワイン・ドリンクリストです。
最後にシートについてです。キャセイよりシートポジションの細かな調整ができ、かつライフラットではありませんがキャセイより水平になります。
短い間でしたが少し仮眠をとり、気付いたら羽田空港へ降下を始めていました。
【まとめ】
キャセイ、JAL共に短距離国際線のため長距離線よりもダウングレードしているのは事実です。ただその中でもJALは頑張っていますね。キャセイは細かいところでややコストカット感があり、もう少し頑張って欲しいところです。
今回の乗り比べでは、JALが一枚上手、東京-香港線に乗るならJALという結論に至りました。
ただ、キャセイはA350を続々導入しており、JALも787路線を拡大中。機材が変わると途端に形勢逆転、ということもあります。次回はこの2機種でどれほどの差があるか、体験してみたいところです。
キャセイパシフィック航空A350ビジネスクラスレビューはこちら